予定通り、「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」行って参りました。
で、感想なのですが。
えーっと……。
ここから先はネタバレになりますので、気になる方はここでストップ
まず、エンディング。
これって確か試写会をしてエンディングを観客に決めてもらったものですよね?
正直、またか、という感じでした。
私が高校生の時にTVで放映されていた「宇宙戦艦ヤマト3」なんですが、この頃の友人の友人がスタッフの関係者で事前に情報をもらっていてわくわくしながら放送を待っていました。
というのも、太陽の活性化により地球自身が保たなくなり地球人類が移民を開始するというテーマだったためです。
この頃のアニメとしては画期的なテーマだと思っていました。
ところがところが、また、未知の星で太陽の活性化を止める装置を手に入れて、地球は無事というエンディングになっていました。
しかも、せっかく投入した主人公クラスの二人のキャラは最終回で死亡。
当時はげんなりしたものです。
で、今回の復活篇ですが、途中まで同じコンセプトで進み、実際に地球人類は移民先まで移動したわけですが、最後に地球を飲み込まんとするブラックホールが人工のものとわかり、6連発の波動砲を一発に集約してこれを破壊、地球は無事でした、めでたし、めでたしで終了しています。
しかも、最後に波動砲を撃つのは、新入りの戦闘班チーフを押しのけて古代君(笑)が撃ってました。
所詮ヤマトと地球はセットでどちらもコンセプトから外しちゃまずいという決定だったのでしょうか、続編を作り続けるためには。
なんか、思い切ったことをやって欲しかったなぁ、と思います。
今スタッフを見てみたら豊田有恒さんが入っていないんですね。
うーん、豊田さんがいれば違うエンディングになったかも、と思い残念です。
最初からエンディングに行っちゃいましたが、途中もかなりひどいです。
この作品、本当に2時間15分の必要があったのかどうか。
盛り上がるのは序盤の移民船の護衛だけで、そのあとはぐだぐだです。
ヤマトはいい意味でご都合主義で納得感があったのですが、今回は本当にひどいご都合主義です(エンディングも含めて)。
大体、異星人連合とか行っている割にはそれを力で押さえている国が実は要塞一つだけの国でしたって感じの見せ方ってどうなんでしょう。
内乱を押さえるために異星人連合を立ち上げたのがこの国というのも要塞ひとつということはどう見ても軍国主義な訳で、なんでこの国がリーダー格になれるかというのも無理があります。
もしかするとコンセプトノートにはもっとたくさんのことが書いてあって2時間枠に納めるためには無理があったとかかもしれませんが、2時間の中でちゃんと表現できないのであれば、映画としては失格です。
映画の裏設定とかは、本編がしっかりした上で成り立つわけで、今回のヤマトで後出しとかされたとしても全然納得できません。
キャラクターの掘り下げ方もお粗末でしたし、もしかして、今回は顔見せ? というような状態です。
唯一キャラ立ちしているのは古代君(笑)の娘の古代美雪ではなく、折原真帆でしたね。
この子だけを書きたかったのではないか、と思うくらい他のキャラは全く立っていません。まぁ、森雪の立ち位置になるので当然と言えば当然なのかも。
太助君はものすごく格好良くなっちゃってますし、副艦長の大村さんはあっさり特攻して死んじゃいますし。
なんか2年(1年?)くらいかけて作ったみたいですが、旧ヤマトの一ファンとしては、出直しておいで、状態です。
あ、あと音楽ですが、故宮川泰さんや故羽田健太郎さんの音楽を使っているところはフィットしているのですが(それでも旧作の使い回しなので私には他のシーンが浮かんじゃいますので、失敗だと思っています)、それ以外は全然ダメです。
ヤマトって音楽についてはうまい使い方をしていると思っていたのですが、今回の作品にそれを見ることはできませんでした。
最後の〆として大きいヤマトを見たい人は劇場へどうぞ。
作品の内容としてはレンタルでDVDを借りるだけで十分だと思います。
たぶん、第一部とかいっちゃってますが、第二部はありません。
旧作ファンがリピートするとは思えませんし、新しいファンを捕まえるのも無理でしょう。
したがって、行方不明の古代雪(森雪)は行方不明のまま終わっちゃうのではないかと。
爆風を受けてなぜか全裸になって行方不明というはかわいそうだとは思いますが……。
# えーっと、マクロスもリピートしてきたのですが、レイトショーだったのと前の日遅くまで飲んでいた関係上1/3くらいは意識不明状態でしたorz
今後レイトショーに行くときには体調がいいときにします……。
ご都合主義で追記:
最後に地球を脱出するときに古代美雪が乗る飛行機(?)が落ちてそれを単身古代君(笑)が救出に行くのですが……。
・飛行機(?)には古代美雪の他にも佐渡先生のところのスタッフが10人以上乗っていたのですが、それをコスモゼロ複座機(定員2名、古代君(笑)をいれるとあと一人しか乗れない)で救出に向かう古代君(笑) ← コスモゼロ出したかっただけだろ
・いとも簡単に落ちた飛行機を見つける古代君(笑)
・飛行機(?)はばらばらな状態なのに、残骸に挟まれているだけの無傷の古代美雪発見
・何を思ったかいきなり古代雪の遺品(?)である艦長の帽子を美雪に渡す古代君(笑)
・あっさり古代美雪だけをコスモゼロに乗せて去る古代君(笑)
・コスモゼロの中で和解する親子
どこをどう突っ込んでいいのだか。
残骸には他のスタッフの死体はおろか遺留品もないわけでして。
行方不明者の救出に行くのに戦闘機でいくってなんなの?
他のスタッフは見捨てるわけ?
もう少し考えようよ。
せめて救命艇の一機くらいはつけてあげてよ。
親子の和解を描くのは救出劇の中でもいいでしょうに。
ご都合主義というより破綻してますよね。
制作側に猛省を求めます。
だから、良くも悪くもヤマトだと言ったじゃないですか(笑)
上記ツッコミどころ、すべて西崎ヤマトでしょでしょ?
んで、真帆ちゃんは第二部が出来たら、きっと生きているんだよね?
もう予算は取れないと思うけど。
いえ、往年でもあれほどひどくはなかったですよ。
旧ヤマトファンがいうくらいですから、限度を超えてしまっていると(笑)
ま、お布施ですね、ヤマトに対する(大爆笑)